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臥頭狂一のエロ小説ブログ。※18歳未満閲覧禁止。

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伊作と山姥(やまんば) 前編 (26枚)

 むかしむかし、ある農村に伊作という、とても働き者のお百姓さんがいました。伊作はツネという、村いちばんの美人を嫁にもっていました。ツネは二十二歳、もう一緒になって六年になります。村の男は伊作を羨みますが、夫婦仲はけしていいとはいえませんでした。

 伊作は遅漏だったのです。

 お人よしの伊作は、労役を押しつけられます。
 半年に及ぶ過酷な労働を終え、村へと帰路を歩く伊作。村へと続く山道を急ぎます。その山は、むかしから山姥が出ると噂されていました。

 ロリ痴女 ホラー 昔ばなし




 むかしむかし、ある農村に伊作という、とても働き者のお百姓さんがいました。伊作はツネという、村いちばんの美人を嫁にもっていました。ツネは二十二歳、もう一緒になって六年になります。村の男は伊作を羨みますが、夫婦仲はけしていいとはいえませんでした。
 伊作は小さな畑しか持っていませんでしたが、それはそれはよく働き、ツネにひもじい思いをさせたことはありません。名主さまから褒められるくらい、伊作の働きはすばらしいものでした。
 けれどもツネは、伊作に不満を持っていました。もう三十にもなるというのに、お人よしでおっとりしすぎているというのです。たしかにそのとおりで、伊作は善人に過ぎました。年貢に間に合いそうにない家の畑を手伝ったり、刈り入れどきにもかかわらず、名主さまの用事を人に代わって請け負ったりします。
 感謝されてしかるべき男なのですが、村では当たり前になってしまっていて、最近ではいいように使われている感があります。ツネにはそれが気に入りませんでした。もう少し欲を持っていれば、伊作は畑を広げられる能力を持っているのです。暮らしももっと楽になるはずでした。
 伊作夫婦にはもうひとつ、大きな問題がありました。閨のことです。伊作は交合のとき、果てるまでひじょうに時間がかかりました。いわゆる遅漏です。なかなか精を出すことができませんでした。
 ツネも嫁いでからしばらくは伊作が果てるまでつきあっていたのですが、最近では性交じたいを嫌がるようになっていました。途中で女陰が乾いてしまうのです。泣いて痛みを訴えられると、伊作には無理強いすることなどできませんでした。
 もう五年近く、伊作はツネを抱いていません。まだ若く健康な伊作にとって、うつくしい妻がそばにいるというのにまぐわうことかできないということはとても辛いことです。自分で扱くのも妻に悪い気がして、欲求は股の間に蓄積されていきました。
 それでも伊作は心からツネを愛していました。ツネの喜ぶ顔が見たいと思い、毎日毎日汗だくになって働きます。うつくしいツネがそばにいてくれるだけでも励みに思い、幸せに思っていたのです。伊作は一途な男でした。
 そんな小さな幸せさえ、伊作には許されていないのでしょうか。伊作はツネと離れ離れにされてしまいます。領主さまからの労役が課せられたのでした。期間は六ヶ月ということでした。ちょうど春から雪が降るまでです。
 領主さまは堤防をつくるのに、各村から若く健康な男子を徴発するよう通達しました。若く健康というところに、かなりの重労働が予想されます。とはいっても、多くの村は若いだけの怠け者を差し出しました。村には毎年、年貢が課せられています。それは軽いものではありません。村人が必死になって働き、ようやく納められかどうかという大変なものです。納める年貢が足りなければ、きびしく処罰されます。働き者は村にとって貴重な労働力であり、農作業に精を出してもらう必要があったのです。
 ところが、なぜか働き者の伊作が選ばれてしまいました。若者の誰もが労役に行くことを嫌がり、お人好しの伊作に押しつけたためです。あまりつよい権力をもっていない小さな農村の名主さまですから、村人たちの総意には逆らえません。村いちばんの労働力を惜しみつつも、伊作に申しつけることになったのです。
 畑は放置してゆくことになりますが、労役に参加した者には充分な金子が与えられることが約束されています。それは、伊作の一年分の収入より多いものでした。しかも年貢は免除。働いたぶんがそのまま貰えるのです。ツネと離れ離れになるのは辛かったのですが、伊作はふたつ返事で労役を決めました。
 妻に贅沢をさせることができる。一途な伊作にはそれが嬉しかったのでしょう。ツネも、最初は驚いていましたが喜んでくれました。
「町でお土産、買ってきてね。あたし、かんざしがいい」
 いつもむすっとしているツネが微笑んでくれただけでも、伊作は幸せな気持ちになれました。そうして伊作は、堤防づくりという過酷な労役に従事することになったのです。



 秋深く、紅葉が山を鮮やかに染めています。伊作は山道をひとり、早足で歩いていました。その筋骨は以前より逞しくなっており、顔つきも精悍になっています。
 六ヶ月の労役は想像以上に苛烈なものでした。各村から集められた男たちは、伊作をのぞいてあまりやる気のない者ばかりでしたが、手を抜くことなど許されませんでした。作業の手が遅れると容赦なく鞭打たれるのです。罪など犯していないというのに、まるで非人のように扱われました。
 食べ物は多く与えられましたが、多くの者は過酷な労働に胃が参ってしまい、もどしてしまいます。栄養を摂らずに重労働ができるわけがありません。たくさんの従事者が痩せ細って死んでゆきました。三月もするころには、集められた人数の半分も残っていなかったのです。
 伊作はそんななかで、逆に力をつけていきました。。元が働き者のこともあって、きつい力仕事に耐えることができたのです。腹いっぱい飯を食い、重い石を運び続けたので、彼の手足は筋がとおり丸太のように太くなってゆきました。
 伊作は仲間が死んでゆくことが耐えられず、奉行さまの目を盗んでちょくちょく手伝いました。じつに人の三倍以上は働いていたことになります。伊作のおかげで、のこり三ヶ月の死者はかくだんに減りました。
 伊作の働きは堤防づくりの奉行さまにもみとめられました。予定より工事が進んだのは伊作のおかげだと、褒章としてほかの者より多くの金子を受け取ることができました。
 労役を終えて各村へと散り散りに帰ってゆくとき、仲間たちは皆、泣いて伊作に感謝しました。彼らにとっては命の恩人です。伊作は彼らの分を補って働いたのですから。作業の遅れている者には黙って手を貸しました。倒れた仲間を奉行の目から隠し、その分をかわりに働いて誤魔化すこともありました。伊作のおかげで命を落とさずに済んだ者ばかりなのです。
 伊作の手をとって、「おまえさんのことは忘れねえだ」「暇ができたらおらの村にも来てくんろ」「こんど会ったら、酒でもご馳走させてくれや」と熱い涙を流しながら、心からの礼を述べたのです。
 伊作にとって、こんなに心のこもったお礼を言われるのはじめてでした。村では丸一日を費やして畑仕事を手伝っても、「あんがとよ」と一言だけで終わります。生死を共にした仲間だからということもあるのでしょうが、彼は村の人間の冷たさを感じはじめていました。
 仲間のことを思い出しながら歩いていましたが、やはりそれでも故郷である村に想いが移ってゆきます。ツネと会うのが楽しみでした。懐には町で買った、高価なかんざしが入っています。逞しくなったおれを見て、ツネは驚くべえか。お土産、喜んでくれるかな。顔がほころぶのをおさえきれず、自然と脚はさらに早くなりました。この山を越えれば、故郷の村はもうすぐそこです。
 と、そのとき、雨がぽつり、ぽつりと降ってきました。山の天気はきまぐれです。あっというまに空は雲に覆われ、雷が鳴り響き、ざんざん降りになりました。雨はひどい土砂降りになり、道はぬかるんでまともに歩くこともできません。
 なによりも、妻の土産に買ったかんざしを濡らしたくありませんでした。伊作は雨宿りに大木の下に隠れます。雨が止むまでじっとしていることに決めました。
――やれやれ。このぶんじゃ、思ったより遅くなりそうでや。
 今日じゅうに村に帰り着けると思っていた伊作ですが、諦めることになりそうです。大木の下に、座りこみました。
――そういや、この山、おらが子供のころ、山姥(やまんば)が出るって噂されてったけか。
 することもないので、伊作は昔のことを思い返していました。昔からおっとりしていて、怖がりな子供だった伊作は、山姥の話にひどく怯えていたことを思い出します。
 山姥とは山に棲む鬼婆のことで、妖怪のように考えられています。山を往く旅人を襲い、とって喰うと言われていました。長包丁を持った老婆が、ものすごい勢いで追いかけてきて人を斬り殺すというのです。おそろしい山姥の噂に、幼い伊作少年は小便をちびりそうになったものでした。
 近隣の村をふくめ、たびたび人の行方が知れなくなることがありました。そのたびに神隠しか山姥に喰われたのだと噂されたのです。伊作は意外にも先進的な考えの持ち主で、そんなことは迷信に過ぎないだろうと思っていました。熊に襲われたか、崖から転落してしまったか。もしくは山賊に襲われたのかもしれない。大人になった伊作は、お人よしではありましたが現実的なものの見方をする男でした。
 迷信だと思っているので、山姥のことを考えるのがつまらなくなっていました。やはり想うのは妻のことです。男ざかりの伊作は、労役でくたびれ果てていてもツネのことを想わない夜はありませんでした。夢にまで、ツネの裸体が浮かんできました。もう少しで、愛する妻に会えるのです。
 もう五年以上、その柔肌に触れてはいませんが、男らしく、逞しくなった伊作です。見直して身体をひらいてくれるかもしれません。そう思うと褌のなかで、しばらく小便にしか使っていない一物が膨れ上がります。放出することさえ、五年もしていないのです。遅漏も直っているかもしれませんでした。
 伊作の胸は期待でふくらみました。そうなると今すぐにでも走り出したくなります。しかし、無情にも雨は土砂降りのままで、止む気配がありません。
「ツネ……」
 伊作はぽつりと呟くと、天を仰いで雨が早く止むように祈りました。



 雨は夜まで止みませんでした。伊作はひとり、ツネを想いながら大木の下で待ちつづけました。ようやく雲が晴れたころには、もう夜も遅くなっていました。神様は雨よ止めという伊作の願いをなかなか聞き届けてはくれませんでしたが、天に怒ってもしかたがありません。野宿をする気もおきず、山道を歩きはじめます。頑強な伊作に、疲れや眠気はありませんでした。
 道はまだ湿っていて、走ると足をとられそうです。気長に歩いてゆくしかありません。伊作はため息をつきながら歩き出しました。
 さっきまでひどい降りだったというのに、空にはきれいなお月さまが顔を見せています。蒼白くかがやく満月でした。なんだか不気味に感じた伊作でしたが、そんなことに構ってはいられません。とにかく村に帰りたい。その一心で足を動かします。
 山の中腹にさしかかったあたりでしょうか。道の先から話し声が聞こえてきました。それも、高い声です。ずいぶんと若い娘のようでした。もしかしたら子供かもしれません。
――はて。こない夜更けにむすめの声とは、なんじゃろの。
 子供のころは怖がりだった伊作ですが、いまは違います。厳しい労務に心身ともに逞しくなってもいました。臆することなく足を進めます。
 二人の人影が見えてきました。近づいてみると十二、三歳くらいの娘と、地べたに座り込んでいる老婆でした。老婆は片手に杖を持っていましたが、立ち上がろうとはしていません。ふたりとも、近づいてくる伊作をじっと見つめていました。
「こんばんは。こんな夜更けに、山のなかで何してるだか?」
 挨拶くらいはしようと、伊作は気さくに声をかけます。老婆と少女は顔を見合わせました。目で頷きあっているようにも見えます。少女が伊作へ顔を向けて、ゆっくり近づきました。ちょっと痩せてはいますが、とてもうつくしい少女でした。肌は白く、月明かりに黒い瞳がきらきらとかがやいています。吸い込まれそうでした。少女はおずおずと紅いくちびるを開きます。
「雨宿りしてたら、おばあちゃんの足が萎えちゃったの」
 透き通るような声。鈴を転がすような、きれいな音色でした。伊作の背すじがぞくりとしました。思わず少女から目を逸らし、老婆へのほうへ向き直ります。
 老婆は辛そうに目を伏せ、首を何度も横に振りました。顔の皺は深く、相当な老齢であることは間違いありません。とても山を降りられるようには見えませんでした。
「そうか。そりゃあ、大変だなあ。こんなところで野宿するわけにもいかんべ。おらが背負ってやらあ」
 帰りを急いでいるにもかかわらず、伊作は親切を申し出ました。少女の顔がぱあっと明るいものに変わります。その笑顔がまた可愛らしく、伊作は頬を赤く染めてしまいました。
「そ、そんな……見ず知らずのひとに……悪いべえ」
 老婆はとんでもないというように顔の前で手を振りました。伊作はにっこりと親しみやすい笑顔を見せ、それから老婆の前で背を向けてしゃがみます。
「いいってことよ。おら、身体だけはじょうぶだべ。さあ、乗った、乗った」
「へえ……すまんこってす」
 拝むように両手をあわせ、老婆は伊作の背に身体をあずけました。
――お、おおっ。見かけによらず重てえや。こりゃ気をつけねえと。
 見た目とは裏腹な老婆の重さに驚きましたが、足腰のつよい伊作です。難なく立ち上がりました。
「さて、家はどっちだい?」



 老婆の家はなんと山深い、藪の生い茂るなかにあるということでした。どこか近くの村だと思い込んでいた伊作は驚きましたが、わけを聞くと老婆を背負ったまま涙ぐみました。
 老婆の住んでいた村は貧しく、働けない者を養っていくことができないのだそうです。口減らしのために、老婆は自分から山に移りすんだということでした。いわば姥捨てです。
 老婆は山に入った当初、朽ちて死ぬのを待つばかりだと覚悟していました。ところが住処に選んだ古い小屋のまわりには山菜が豊富で、食べていくには困らないことに気づいたのです。けして足が丈夫とはいえませんが、歩けないことはありません。時おり町まで降りて山菜を売り、細々と暮らしているのでした。
 山に入って一年が過ぎたころ、いま一緒に歩いている娘、鈴が捨てられているのを見つけたのでした。おそらくは老婆と同じく口減らしのための間引きにあったのでしょう。鈴はそのとき、まだ二歳になるかどうかの赤子でした。不憫に思った老婆が鈴を拾い、老いた手でここまで育てたのです。
「あれから十年、さすがにわしも年をとりました……」
 背中の上でしみじみと語る老婆の話に、涙もろい伊作はぐすぐすと鼻をこすります。
「そうかい、そうかい。お婆ちゃんも大変だったなあ……」
 横を歩く鈴は、ふたりの会話を聞いているのかいないのか、伊作に顔を向けて微笑んでいます。なんとも愛らしいのですが、どこか艶めいたものを感じて伊作はどぎまぎしてしまいました。
 薮のなかをしばらく進むと、小さな小屋が見えてきました。建物のかたちからして、かつて社としてつかわれていたもののようです。外見はぼろぼろでしたが、柱はしっかりとしていました。
「ほんに、ありがとうごぜえますだ。今日はもう遅いし、泊まっていってくだせえ」
 小屋のなかに老婆を降ろすと、ふたりは深々と頭を下げて伊作を引き止めました。愛しい妻の顔が頭に浮かびましたが、さすがに伊作も疲れています。足もともおぼつかない深い薮のなかを、老婆を背負ってきたのですから。好意に甘えることにしました。
「なんだか、かえってすまねえだな」
「とんでも、ねえだす。いま、湯漬けでも沸かしますんで、くつろいでくだせえ」
 言われるまま、伊作は板間に腰を降ろします。老婆と鈴は、並んでふすまの奥へ姿を消しました。かまどでもあるのでしょう。火を起こす音が聞こえてきました。伊作は手持ち無沙汰になり、当たりを見回しました。
 外からは朽ちた廃屋にしか見えませんでしたが、小屋の中はきれいに雑巾がけされています。小さな行灯の灯りにさえ、床板がかがやいていました。まだ幼い鈴が一生懸命掃除を手伝っているのだろうと思うと、微笑ましく思いました。
――ツネは元気にしてっかな。
 懐から、土産に買ったかんざしを取り出して眺めます。ふつうの百姓にはとうてい買えないような、高価な品物でした。きっと喜んでくれる、そう思うと明日が待ち遠しくなりました。
「それ、誰へのおみやげ?」
 間近でとつぜん透き通るような声を聞いて、伊作は驚いて飛び上がるところでした。いつの間にか、鈴が膳を持ってそばまで来ていたのです。妻のことを考えていて、まわりが見えなくなっていたようでした。
「あ、ああ。鈴ちゃんか。こりゃあ、おらの嫁へのみやげだ」
 薄暗い板間のなかでも、黒い瞳はふしぎなかがやきを見せていました。じっと、伊作の手の中にあるかんざしを見つめています。
――ほ、欲しいんだろか。で、でも、これだきゃあ、やれねえ。
 伊作は何ごともなかったかのように、かんざしを懐に戻します。くすり、と鈴が紅いくちびるをふるわせて、微笑んだような気がしました。伊作の背がぞくりと震えました。
「はい。どうぞ」
 白く小さな手が、湯気が立ち昇るお膳を伊作の前に置きます。驚いたことに白米の湯漬けでした。
「おっ、おい、こりゃあ……」
 当時、お百姓には白米を食べることが許されていませんでした。百姓に贅沢をさせてはならない、というお侍側の勝手なりくつです。自分たちのつくった米だというのに、自由に食べることもままならなかったのです。それに、とても高価なものでした。麦飯でさえ、お百姓にはなかなか口にすることができなかったのです。伊作にとって、白米を見るのさえはじめてのことでした。
「おばあちゃんが、お礼だって。山菜が、高く売れたんだって」
「け、けんど……」
「おばあちゃん、うれしかったんだって」
 せっかくの好意です。澄んだ黒い瞳にまっすぐに見つめられながら、節ばった手を箸に伸ばします。
「うめえ。こんなにうめえ飯ははじめてだ」
 感謝しながら口のなかに湯漬けを送り込む伊作を、鈴はなにが面白いのかじっと見つめています。あいかわらず微笑みを浮かべたままでした。伊作ははじめて食べる白米の美味しさに夢中です。きれいに平らげた後で鈴の視線に気づき、はっとしたような顔をしました。少女が食事をしていないことに気づいたのです。
「あっ……す、すまねえ。もしかして、おめえさんの分も、おらが食べちまっただか」
 詫びるような口調の伊作に、鈴はくすくすと笑い出しました。伊作は目の前の少女がどうして笑っているのかわからず、困った顔をしています。
「おじさん、いいひとだね」
 鈴の膝が、伊作のほうへとすすんでいました。白い手が、伊作のたくましい太股に置かれます。喉ぼとけが大きく上下しました。黒く大きな瞳は潤みを帯びていて、伊作をとらえたままです。
「そ、そういやあ、婆ちゃんはどうした?」
 誤魔化すように伊作は顔を逸らそうとしました。鈴はかまわず身体を近づけてきます。細身のからだが、伊作の鍛えられた腕に押しつけられました。
「もう、寝たよ」
「そ、そうかい」
 声が震えているのが、自分でもわかります。褌のなかのものは硬く勃起してしまっていました。
――い、いけねえ。こんな小せえ娘っ子に、おら、何を考えてるだ。
 そうは思うものの、興奮をおさえることはできませんでした。股間は熱を持ち、胸ははげしく高鳴っています。鼻息は荒くなる一方で、止めることもできません。
 白い手が、伊作の頬をそっとはさみます。長い睫毛が伏せられたかと思うと、少女の顔がせまってきました。伊作は目を閉じることもできません。紅いくちびるが、伊作の口をふさぎました。柔らかい少女の口は、しっとりと濡れていました。
「んっ……んう……」
 伊作が気づいたときには、豪腕が少女のほそいからだを抱き寄せていました。鈴の小さな口を、べろべろと犬のように舐めまわします。紅いくちびるの周りははたちまち透明な粘液に包まれました。
――や、やめるだ。こんな小っせえ子に、おら……。
 伊作は、自分がしていることが信じられませんでした。よくないことをしている、と思ってはいるのですが、少女を拒むことができないのです。鈴のくちびるには、抗いがたい甘い香りがありました。伊作は完全に魅入られてしまっています。
「ん、ぴちゃ……」
「おっ……!」
 伊作の驚いた声が板間に響きました。少女の小さな舌が、無精ひげの生えた口の周りをお返しとばかり舐めあげたのです。舌は暗がりの下でも鮮やかに紅く、よく湿っていました。ぴちゃぴちゃと、妖しい水音をたてています。
 褌のなかは、もうはちきんばかりに膨張していました。窮屈で苦しそうです。脱がなければ辛いぐらいに腫れていましたが、伊作の理性がそれだけは思いとどまるようはたらいていました。
 伊作の鼻の下に舌でつつきながら、少女のまぶたが開きました。濡れた瞳が、笑いかけているようです。伊作は背中にぞくぞくと湿ったものを感じていました。頬を押さえていた白い手が、伊作の身体をさするようにして少しずつ降りてゆきます。熱い鼻息が、小さな舌にふりかかりました。小さな手のひらは腰のあたりで留まり、帯紐を慣れた手つきで解いてゆきます。
「ん……」
 少女の白い貌が、無精ひげから遠ざかりました。漆黒の瞳はなおも伊作を見つめたままです。白い両の手が襟をつかみ、伊作の前をはだけました。鈴が視線を落します。固く割れた腹の下の、薄汚れた褌が膨らんでいました。
 伊作は口を半開きにしたまま、熱い吐息を放っています。目は見開かれており、淫らな予感に赤い線を走らせていました。抗いがたい欲望に、心が折れてしまったのでしょうか。
 しなやかな指先が、褌の腫れた処にそっと触れました。そのまま手のひらをのせ、やさしく撫ではじめます。いつのにまにか鈴の目は、伊作を見つめていました。わずかに開いた小さなくちびるの間から、紅い舌がのぞいています。
「はーっ、はーっ……」
 伊作の息は荒く、肩が上下しはじめていました。鈴の手が、ゆっくりと褌の上をなぞるように擦っています。かたちがわかるほど浮き上がり、布ごしに熱さが伝わっていました。
「おじさん。きもち、いい?」
 にっこりと微笑んだ貌は無邪気なものなはずなのに、どこか悩ましいものが含まれています。薄暗い板間に鈴の声はよくとおり、弾かれたように伊作の顎が何度も上下に振られました。
「もっときもちよく、してあげるね」
 ほそい指が褌にかかり、伊作の下半身はまたたくまに剥かれてしまいました。少女の眼下に、猛り立った男根が露わになります。晩秋の肌寒い夜に、高い熱を放っていました。白い手が、すくい上げるように肉茎を握ります。
「おふうっ……!」
 思わず伊作は腰を引いてしまいました。板間の上で、尻餅をついたような格好になっています。先端の裂け目からは透明な液があふれ出し、小さな手のひらを汚していました。
「うふふ、おじさん。きもちよかった、の?」
 腰砕けのような体勢の伊作に、鈴が這いながら近づいてきます。いつの間にか小袖の襟は大きく開き、小さなふくらみの谷間がのぞいていました。伊作は息を整えることも忘れて見入っています。
「鈴、おじさんにお礼が、したいの」
 白い貌が、伊作の股間へ入ってゆきました。


 つづく。

テーマ:18禁・官能小説 - ジャンル:アダルト

  1. 2010/01/13(水) 12:00:00|
  2. 伊作と山姥
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臥頭狂一

Author:臥頭狂一
(がとうきょういち)
 日々、頭痛に悩まされながら官能小説を書いています。
 いろいろなジャンルに手を出していくつもりです。よろしければ読んでいってください。
 感想、お気づきの点など、コメント、メールでいただけると励みになります。よろしくお願いします。

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